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葬儀後
2019年 12月 05日(木)

仏壇・仏具を購入する前に知っておきたいこと

仏壇イメージ

2023年12月19日更新。

仏壇を購入するにあたり、和室がない、家全体がモダンな造りになっていて伝統的な仏壇が合わない、または仏壇を置くスペースがない、など困ってしまうことがありませんか。しかし、仏壇はご先祖や新仏をお祀りするのに必要なものです。このコラムでは、仏壇とはそもそも何なのか?から、仏壇の購入や古くなった仏壇の処分についてなどをご紹介します。


【もくじ】
・仏壇は家庭の中の小さなお寺
・仏壇を購入するタイミング
・仏壇の種類
・仏壇を購入するときのポイント
・仏壇の飾り方
・本尊
・日々の供養
・仏壇の処分
 

仏壇は家庭の中の小さなお寺

家庭での供養、法要の中心になるのは、家庭の中の小さなお寺といわれる仏壇です。葬の儀式が終わり、新仏の四十九日の満中陰を迎える時、あるいは一周忌、三回忌の年忌法要を迎える時、お盆やお彼岸の時など仏事の時や家を新築した場合などに仏壇の新調が行われます。
仏壇は祖先の霊をお祀りするとともに仏像を安置する場所です。文献では『日本書紀』通証34に「仏壇、家ごとに仏舎をつくる」とあります。家庭の仏壇は新仏をはじめ先祖の霊を祀り、それぞれの家の信仰する各宗派の本尊を礼拝します。仏教本来の考えからいえば、本尊が主で位牌が従という関係になります。宗派によって本尊が異なりますから、菩提寺に確認するなどします。仏壇を安置する方角に吉凶はありませんが、一般的に北向きは避けます。家の中で落ち着いて礼拝できる場所を選びましょう。
 

仏壇を購入するタイミング

仏壇の購入は、新仏を供養するため、法要や祥月命日、お盆、お彼岸、家の新築時になどのタイミングに合わせて購入するのが一般的です。購入する時は十分に選び、納得してから購入しましょう。
 

仏壇の種類

仏壇は大きく分けると3種類の形と特徴があります。

① 主に関東地方に多い、黒壇、紫壇などの木目が美しい唐木仏壇(写真左)
② 主に関西、北陸地方に多い、金箔を張った漆塗りの金仏壇
③ 洋間にも合う家具調仏壇(写真右)

最近は住宅事情などもあり、コンパクトでインテリアにもなる家具調仏壇が人気になっています。
仏壇見本イメージ

仏壇を購入するときのポイント

仏壇は家庭の中でひとつの心のよりどころです。また、家庭の鏡となるものでもあります。家族の安らぎとなるように、心をこめて選びます。以下のポイントを参考にしてみてください。

① 自分の家の宗派と合う仏壇を選ぶ
② 予算を決めてその範囲内で選ぶ
③ 仏壇を置く場所も考えて決める
④ 実際に購入する現物を確認する
⑤ 材質や塗りなど品質のチェックをする

仏壇と位牌
仏壇は本尊を祀るための祭壇です。もとは仏像を安置する「厨子(ずし)」から発達したものといわれています。葬儀のときに飾った白木の位牌は、忌明けに寺か墓に納めます。代わりに塗りか唐木の本位牌を用意し、表に仏名、没年月日、裏に俗名と享年を記入して、忌明け法要の際に供養してもらいます。この本位牌は、忌明けに仏壇に安置します。
 
仏壇の飾り方
① 最上段中央に本尊を祀る
② 位牌は本尊の両脇か下の壇に安置する
③ 五具足/ごぐそく(香炉・灯台/火立一対・花立て一対)の場合は、香炉が中央に燭台は左右、その外側に花立てを置く
 
①~③が一般的な飾り方となります。③が三具足/みつぐそく(香炉・灯台/火立、花立て各1個)の場合は、香炉を中心に置き、向かって左が花立て、右が燭台となります。

仏壇の飾り方

仏壇の飾り方一例
本尊
位牌
高月/高杯(たかつき)
花立て
マッチ消し
経机(きょうづくえ)
香炉
吊し灯籠(つるしとうろう)
茶湯器(ちゃとうき)
仏飯器(ぶっぱんき)
置灯籠
灯明(とうみょう)
鈴(りん)
木魚

伝統仏壇イメージ

本尊

ご本尊は、お仏壇の中にお祀りする最も大切な信仰対象ですが、立派な仏壇を買い求めて位牌だけをお祀りしている方を見受けることがあります。お寺の中心がご本尊であるように、お仏壇の中心にもご本尊を安置したうえで位牌や過去帳を納めます。ご本尊には細かい細工が施された木彫りの仏像、掛軸、自立型の掛軸本尊など、様々なタイプがありますが宗旨・宗派によって異なりますので、実家の宗派を確認してください。
 

日々の供養

毎朝、その日の朝炊いたご飯と新しい水を供え、灯明をともして線香を上げ、鈴を鳴らして合掌します。季節の初物や花も絶やさないようにして供養します。
 
開眼供養(かいげんくよう)
仏壇を新しく購入すると、僧侶に本尊と位牌の開眼供養(魂入れ)をお願いします。新仏が出て、新しく購入した場合は本位牌の開眼供養を四十九日の法要のときにあわせて行うことが一般的に多く見られます。
 

仏壇の処分

永年お祀りしてきた仏壇をやむを得ぬ理由で処分したい、でもいざ処分となると躊躇するものです。それは、昔から仏壇は家の中のお寺と言われ、信仰の対象となるご本尊やご先祖様をお祀りしてきた神聖な場所だからです。仏壇は購入した際にご先祖様の魂を宿らせるための開眼供養(かいげんくよう)を行っている場合があります。その場合は処分する際にも閉眼供養(へいげんくよう)を行って魂を抜きますが、最近では開眼供養を行っていないケースもあります。新たな仏壇を買い求めた場合は、購入した仏壇店に古い仏壇の引き取りをお願いしますが、購入はせず処分だけならば有償で専門業者に依頼をします。

仏壇供養イメージ