葬儀の準備のコラム一覧

お葬式の知識やマナー、宗派や喪主のこと、そして用語集など、知っておくべき情報をお届けします。ぜひご活用ください。

葬儀の準備

2019年 12月 17日(火)

意外と大事!打ち合わせから葬儀までに準備すること

2023年12月19日更新。祭壇を決め、式の流れを確認したら葬儀の準備は終わりだと思っている方も多いと思いますが、それだけではお葬式を行うことは出来ません。たくさん決めることがある中でも、大事な準備、5つをご紹介いたします。当日、慌てず心に余裕をもって故人を送れるように確認をしておきましょう。   【もくじ】 ・遺影を準備する ・人数を把握し、料理を手配する ・供花を受け付け、まとめる ・挨拶する人を決める ・お手伝いを頼む 遺影を準備する 葬儀には遺影を飾ります。以前は白黒の写真で、服装は喪服というのが定番でしたが、最近ではカラーの写真を使用することがほとんどで、服装もカジュアルなものを使うことが多くなりました。写真もその人らしい自然な写りのものを選ぶと、故人の人となりが偲ばれる遺影になるでしょう。 写真の加工技術が向上し、洋服の着せ替えなども違和感なくできるようになったので、基本的には表情の良い写真を選ぶのが一番です。ただし、あまりに小さく写っている写真だと引き伸ばした時に画像が荒れてしまい、顔がはっきりと見えないことがあります。プリントされた写真であれば、顔の大きさが10円玉大を目安に探すと良いでしょう。もちろんデジタルの写真でも加工は可能ですが、これも解像度が低いものは仕上がりが綺麗にならないことがあります。最近ではプリントした写真で遺影を飾るのではなく、モニターに写真を投影し、故人の色々な写真をスライドにするサービスを行う葬儀社もあります。   人数を把握し、料理を注文する 首都圏の通夜では一般参列の方にも通夜ぶるまいとして料理を振る舞います。そのため、ある程度は会葬者の人数を予想しておかなければなりません。葬儀で具体的な人数を把握するのは大変難しいですが、通夜ぶるまいは一般的に大皿の料理を用意しますので、10人単位で予想を立てておけば大丈夫です。 また、葬儀終了後には精進落としを親族に用意しますが、一般的には一人前のお膳で出すことが多いため、具体的な人数を把握する必要があります。   供花を受け付け、手配する 以前は葬儀には世話役を立て、供花の受付や手配などは喪主の代わりに世話役が全て行っていました。最近では世話役を立てることはせず、喪主自らがこれを行うことが多くなっています。基本的に供花は、親族側からの意向で出すものであって、喪主側から親族にお願いして出してもらうものではありません。しかし場合によっては、供花の数を調整するために親族に依頼することもあるようです。 手配する際には、葬儀社はさまざまな種類の供花を用意しているので、故人との関係性によってどの供花にするかを決める必要があります。次に、供花を出してくれた人から供花代を集金しなければなりませんが、喪主または遺族の誰かが取りまとめて集金するケースと、葬儀社に直接支払うようにお願いするケースがあるようです。   挨拶する人を決める 葬儀では参列者に対して個別に挨拶することが難しいため、式の中で挨拶が行われます。一般的には葬儀・告別式の中で遺族を代表し、会葬者に向けて挨拶をします。挨拶は喪主が行うものと思っている方も多いようですが、遺族側から会葬者に向けての挨拶なので、遺族側を代表する人であれば喪主でなくても構いません。 他にも、精進落としの前に親族に向けて挨拶をする場面があります。この場合は、喪主または遺族が挨拶をするのが好ましいです。また、挨拶の後には献杯がされますが、この時の発声は故人とゆかりの深かった人(兄弟など)や一族の長老にあたる人にお願いすることが多いようです。精進落としの最後にも、喪主または遺族の代表者がお開きの挨拶を行います。   葬儀・告別式の挨拶 喪主または親族代表が、参列いただいたことと故人への生前の厚誼のお礼を述べます。故人の人柄を偲ばせるエピソードを折り込むのもよいでしょう。差し障りのない範囲で闘病生活や死因などを伝えても構いません。同時に、遺族に対する今後の支援のお願いもしておきます。 ≪挨拶例≫ 「本日はお忙しいところ、故○○○○の葬儀ならびに告別式にご会葬くださいまして、誠にありがとうございました。このように多くの方に見送られて、父もさぞかし喜んでいることと思います。父は『人生は一度きりしかない。生きているうちは精一杯生きるんだ』とつねづね申しておりましたが、まさに人生を精一杯生きた幸せな85年だったと思います。これも、皆様と親しくお付き合いさせていただいたからこそと、深く感謝しております。今後は残された家族一同、力を合わせて生きていく所存でございます。父亡き後も変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます」   精進落とし始まりの挨拶 全員が席に着いたら、喪主または遺族代表が挨拶を行います。葬儀がとどこおりなく終えられたことに対するお礼などを伝え、献杯(けんぱい)を行い、会食をします。献杯は挨拶をした人が行っても、別の人に頼んでも構いません。地域・宗派によっては献杯を行わない場合もあります。 ≪挨拶例≫ 「一言ご挨拶申し上げます。皆様、本日は誠にありがとうございました。おかげをもちまして故○○○○の葬儀、告別式もとどこおりなく終えることができました。あらためてお礼申し上げます。皆様さぞかしお疲れのことと存じます。誠にささやかではございますが、皆様への感謝と慰労を兼ねまして席をご用意いたしました。ごゆっくりとお召し上がりいただき、故人の思い出などもお聞かせいただければと存じます。本日はありがとうございました。」   精進落とし終了の挨拶 始まってから1時間くらい経ったらタイミングを見て、喪主または遺族が挨拶をします。納骨や法要の予定が決まっていれば伝えるとよいでしょう。 ≪挨拶例≫ 「皆様、本日はお忙しい中ありがとうございました。皆様一人ひとりの温かい真心こもったお見送りをいただき、故人もさぞかし喜んでいることと思います。故人の思い出話などをもっとお伺いしたいところですが、皆様もお疲れのことと思いますので、この辺で終了とさせていただきたいと存じます。十分なおもてなしもできずに申し訳ございません。本日はありがとうございました。」   お手伝いを頼む 通夜・葬儀の間は喪主・遺族は儀式に参列しているため、弔問・会葬に来られた人への対応ができません。そのため、対応してもらうお手伝いをお願いしなければなりませんが、お手伝いは受付・会計・返礼品のお渡し・接待・道案内・誘導など多岐にわたります。町内会やご近所、または会社の同僚などに依頼することが一般的でしたが、家族葬などでは誰にも頼めないこともあります。そういった際には、葬儀社のスタッフが対応する、もしくは葬儀社が手伝いをする人材を派遣してくれることがあります。しかしその場合、料金が発生することもありますので事前に葬儀社に確認をしてください。   ※この記事は首都圏での葬儀における標準的な例です

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葬儀の準備

2023年 06月 30日(金)

遺影の準備-意味や写真・フレームの選び方、飾り方などを紹介

2023年12月19日更新。通夜、葬儀・告別式では、祭壇の中央に故人様の遺影を飾ることが一般的です。この遺影は、故人様が亡くなられてから短時間のうちに写真を決め、作成を依頼する必要があります。本記事では、◯遺影の手配方法◯写真の具体的な選び方◯遺影の飾り方などを具体的にご紹介します。生前に写真を準備しておくことも検討し、故人様や遺族が満足できる遺影になるよう、手配方法を押さえておきましょう。         【もくじ】 1.遺影とは  1-1遺影の概要   2.遺影の準備の流れ  2-1流れの一覧   3.遺影のフレーム(額縁)を選ぶ   4.遺影の写真を選ぶ  4-1写真を選ぶタイミング  4-2写真の選び方  4-3服装・背景  4-4遺影に適した写真のサイズ   5.遺影写真のプリントを依頼する   6.遺影を飾る  6-1通夜および葬儀・告別式  6-2葬儀後~四十九日まで  6-3四十九日以降  6-4飾り終わった後   7.生前に写真を準備する  7-1前もって準備するメリット  7-2生前に準備する方法   8.よくある質問   9.まとめ:故人様と遺族が共に満足できる写真で遺影を作成しましょう   10.お客様の声         1.遺影とは   1-1遺影の概要 <遺影の意味> 「遺影」の読み方は「いえい」です。広義では故人様の生前の姿を写した写真や、肖像画全般を指します。本記事では、通夜、葬儀・告別式の祭壇に飾るフレーム(額縁)に入った故人様の写真に絞って説明を進めます。       <遺影の役割> 通夜、葬儀・告別式への参列者は、遺影のお顔を拝見しながら、故人様と最期のお別れをします。葬儀後は、多くの場合、故人様を偲ぶ写真として自宅にずっと飾ることがほとんどです。故人様が生きていた証、ともいえるでしょう。       <遺影の特徴> かつての遺影は、モノクロ写真、黒いフレームで作成されたものが一般的でした。最近では、写真はカラーが主流で、フレームの色やデザインもさまざまです。       <宗教上の決まりは?> 宗教儀礼ではないため、決まりはありません。◯仏教、神道通夜、葬儀・告別式の祭壇で飾ることがほとんどです。◯キリスト教宗派、教会により飾らないこともありますが、飾ることが多いようです。   もくじに戻る             2.遺影の準備の流れ   2-1流れの一覧 通常、写真作成とフレーム(額縁)の手配は、葬儀社に依頼することがほとんどです。葬儀社との打ち合わせ時に、遺影について説明を受け、以下の流れで準備を進めます。   ①遺影のフレーム(額縁)を選ぶ ②遺影の写真を選ぶ ③遺影写真のプリントを依頼する ④遺影を飾る   詳細は次章以降で説明をします。       <補足:遺影の費用> 葬儀プランによって含まれている場合とそうでない場合があります。詳細は葬儀社に確認をしてください。   もくじに戻る             3.遺影のフレーム(額縁)を選ぶ オーソドックスな黒色のほか、さまざまな色、デザイン、材質などから選びます。葬儀プランの内容によっては、選べないものやオプション扱いのものがあります。葬儀社に確認をしましょう。   もくじに戻る             4.遺影の写真を選ぶ   4-1写真を選ぶタイミング ◯生前に自分(家族)が選ぶ◯亡くなられてから遺族が選ぶのいずれかになります。最近は前者も増えてきましたが、多くは後者のケースです。遺影を通夜の開始に間に合わせるため、通常は通夜の前日までに選びます。         4-2写真の選び方 遺影の原板となる写真は、◯写真の現物◯画像データ・ネガいずれでも作成可能です。選択にあたっては、◯仕上がりへの影響◯故人様を偲びやすいものこの二つの観点がポイントです。具体的には下記のものを選ぶといいでしょう。     <仕上がりへの影響> ■現像(プリント)した写真の場合 ①お顔が大きく写っているもの→10円玉大以上あるとよいです。   ②保存状態がよいもの→あまりにも色褪せていたり、傷みや汚れがあったりすると、きれいに仕上がらないことがあります。     ■デジタル写真の場合 ○画素数の高いもの→デジタルカメラやスマートフォンで撮影した画像は、画素数が200万画素以上あるとよいとされています。最近の機種は、ほとんどがこの基準をクリアしています。     ■いずれの場合も ○ピントが合っているもの→写真を引き伸ばすと、ピントのズレも大きくなります。画像編集ソフトで補正できる場合もありますが、基本的にはピントの合っているものを選ぶようにしましょう。       <故人様を偲びやすいもの> ①お顔の前には何も写っていないこと→花束などが写っていると、お顔を修正することになります。それにより故人様の表情が変わってしまう可能性が高いです。   ②首から上がすべて写っていて、頭髪などが切れていないもの→髪などは修正可能ですが、髪型が違うだけで、故人様の印象が大きく変わってしまうこともあります。   ③目線がカメラに向いているもの→目線が外れていると、故人様が遺族や参列者を見ていないような印象になってしまうことがあります。   ④故人様が生前気に入っていたもの→普段から飾っていた写真があれば参考になります。   ⑤故人様の人柄が表れているもの→遺族が思う「故人様らしさ」で選んで構いません。最近では、帽子をかぶった姿、ピースサインをしたもの、手にお酒を持った遺影などもあります。故人様らしさが表れているのであれば、そういった写真で作成するのもよいでしょう。   ⑥柔らかい表情のもの→以前は真面目な表情の写真を選ぶことが多かったようです。昨今では、故人様が自然な表情をされているものを選ぶ方が増えています。   ⑦なるべく新しく撮ったもの→故人様を偲ぶ際、晩年のお姿をイメージする方が多いと思われます。直近~5年以内ぐらいの写真であれば、何歳ぐらいまでご存命だったのかが一目でわかります。ただ、闘病でお顔つきが変わったものよりは、お元気な頃のもので、故人様らしいと思える写真がよいでしょう(年数に決まりはありません)。 ※画像はイメージです。         4-3服装・背景 写真の加工技術が進化しているため、服装や背景にはあまりとらわれなくてもよいでしょう。   <服装> かつての主流は、喪服やスーツでした。最近ではカジュアルな服装のままで作成する方も多いです。服装は着せ替えができ、種類や選択の幅が広がっています。選ぶポイントとしては、「故人様が生前お召しになっていた服装に似たもの」です。選んだ写真の故人様の表情にあわせて服装を決めるのも「その方らしさ」が出てよいでしょう。       <背景> 色を変更したり、建物や他人が写っていても消去したりすることが可能です。※加工内容によっては追加料金が必要になる場合があります。詳細は依頼時にご確認ください。         4-4遺影に適した写真のサイズ 通常、遺影は◯祭壇用◯焼香台用の2種類を用意します。サイズに決まりはありませんが、一般的には以下の通りです。   <祭壇用> 祭壇に飾る遺影写真は、参列者に見ていただくため、大きめのサイズです。一般的には、◯四つ切(よつぎり)サイズ254mm×305mm◯A4サイズ210mm×297mmのいずれかが多いです。葬儀の会場が広く、大きな祭壇をお飾りする場合には、◯半切(はんせつ)サイズ356mm×432mm◯全紙(ぜんし)サイズ457mm×560mmで作成することもあります。       <焼香台用> 焼香に使う香炉や抹香を載せる台の上に、小さなサイズの写真を置きます。焼香の際に、近くで写真を見ていただくためのものです。◯L判サイズ89mm×127mm◯2Lサイズ127mm×178mmなどです。   もくじに戻る             5.遺影写真のプリントを依頼する 葬儀社に写真のプリントを依頼します。プリント(現像)された写真の現物や、画像データ(ネガ)などを提出します。   もくじに戻る             6.遺影を飾る   6-1通夜および葬儀・告別式 葬儀社が祭壇の中央と、焼香台に飾ります。   <参考:最近の遺影の飾り方> 祭壇中央に立てて飾るだけでなく、◯バックライトを当てる◯モニターに投影し、スライドショーのように飾るなど、さまざまな方法があります。         6-2葬儀後〜四十九日まで 一般的には以下のようにすることが多いです。   <大きな遺影> 祭壇に飾った大きな遺影は、法事などで使用するため保管します。◯斎場から帰ってくる時に箱があればそれに収納し、ない場合は風呂敷などに包みます。◯フレームにリボンがついていたら、外しても構いません。       <小さな遺影> 焼香台用の小さな遺影は、後飾り祭壇(あとかざりさいだん)に飾ります。         6-3四十九日以降 四十九日で後飾り祭壇を片づけるため、遺影も場所を移し、飾ります。   <大きな遺影> ■飾る場所 仏間の壁や、仏壇の横に飾ったりします。もしスペースの問題などで難しい場合は、他の部屋に飾るか、法事で使用するまで保管するとよいでしょう。     ■飾る方法 和室の鴨居(かもい)や長押(なげし)と呼ばれる部分に飾ることが多いです。専用の器具(額受と額ふとんなど)を使うと安定し、見栄えもよくなります。ホームセンターや文房具店などで販売されています。そのほか紐やフックを利用して飾ったり、リサイズして写真立てに入れたり、などさまざまです。       <小さな遺影> 基本的には仏壇には入れず、仏壇の横など別の場所に飾ります。         6-4飾り終わった後 弔い上げ(とむらいあげ)といい、個別の供養を終了した後などに、処分を検討することになると思います。もし遺影を処分する場合は、①自治体の区分にあわせてご自身で処分②寺院や神社でお焚き上げしてもらう ③葬儀社や仏壇店、遺品整理業者に依頼するなどの方法があります。どうするのがよいのかご家族でよく相談しましょう。   もくじに戻る             7.生前に写真を準備する   7-1前もって準備するメリット 4-1写真を選ぶタイミングでも触れた通り、遺族は短時間で写真を決めることになります。ところが、◯写真(アルバム)の保管場所がわからない◯パソコンやスマートフォンを開けない◯遺影にふさわしい写真がない◯気に入る写真がないなど、お困りになるケースは非常に多いです。さらに、選んだ写真が実際に遺影となった時に、◯仕上がりが今一つ◯故人様らしくないなど、物足りなく感じる遺族もいらっしゃいます。また、最近では自分が気に入った写真を遺影にしてほしいとのお考えで、積極的に準備される方が増えてきました。前もって準備することで、◯もしもの時に遺族が写真選びに慌てたり、悩んだりする負担をかけずにすむ。◯故人様、遺族とも満足する遺影が作成できる。などのメリットがあります。検討してみるのもよいでしょう。         7-2生前に準備する方法 <手元にある写真から選ぶ> 気に入った写真があれば、候補をいくつか選んでおきます。画像データ(ネガ)があれば、なおよいです。       <自分で撮影する> 手元に気に入った写真がない場合、スマートフォンで構いませんので、まずはご自身で撮影してみましょう。普段の生活や旅行に出かけた時など、自然なスナップ写真で構いません。数多くストックしておくことで、ご本人らしい写真を選べるでしょう。       <プロに撮影してもらう> フォトスタジオ(写真館)でプロの写真家に撮影してもらいます。解像度が高く、きれいに撮影されますので、遺影になった時の仕上がりもきれいです。撮影料金はさまざまですので、確認してください。最近では、写真館や葬儀社のイベントで、無料もしくは安価で遺影撮影会を行っているところもあります。気軽に参加してみるとよいでしょう。       <保管場所を家族内で共有する> 選んだ写真や画像データは、家族に保管場所を伝えておくか、渡しておきます。思い出作りを兼ねて、普段から気軽に写真を撮影してみましょう。   もくじに戻る             8.よくある質問   Q:数人で写った写真しかありません。それを1人の遺影にすることは可能ですか? A:可能です。背景や人物の消去、色の変更など加工ができます。ただし、◯故人様のお顔が隠れているもの◯団体旅行の集合写真などお顔が小さく撮影されているものなどは避けた方が無難です。できれば首から上はすべて写っている(頭髪などが切れていない)ものがよいです。         Q:写真しか持っていないのですが、「ネガ」(もしくは画像データ)がないとダメでしょうか? A:現像(プリント)された写真を元に作成しますので、ネガや画像データがなくても構いません。写真の現物よりも、ネガや画像データから作成した方がきれいに仕上がります。もしあれば提出してください。         Q:仏間に遺影を飾るのですが、決まりごとや注意点があれば教えてください。 A:宗教上の決まりはありませんが、通例では以下の通りです。①場所は、仏壇の真上や真正面を避けます。②一般的には亡くなられた順に右から左へお飾りすることが多いようです。③なるべく直射日光が当たらない場所に飾ります。遺影に強い光が当たり続けると劣化の原因になります。   もくじに戻る             9.まとめ:故人様と遺族が共に満足できる写真で遺影を作成しましょう ここまで遺影の作成方法、写真の具体的な選び方などについて説明してきました。遺影は、遺族が故人様とのつながりを感じられるものです。その大切な遺影作成に関し、全国儀式サービスが提携する葬儀社に対して感謝の声を多数いただいております。最後に、その一部をご紹介します。   もくじに戻る             10.お客様の声 ※お客様アンケートからの抜粋です(読みやすくするため、一部表現を加筆・変更しています)。   「遺影の写真にこだわらせていただいたが、精いっぱい応えていただき、ありがたかったです。」     「少し若い頃と晩年の写真とで迷っていた際、(もし故人の意向を確認できるなら)女性は若い頃の写真を好まれることが多い、というアドバイスをいただき、少し若い頃の写真を選びました。大変良かったです。」     「2枚の写真を上手に組み合わせて修正していただいて、素敵な遺影写真を作っていただき、それがテレビモニターに大きく写し出され大変感動いたしました。」     「遺影を小さくし、額に入れ、1つではなく3つ(悲しんでいる孫にまで)作ってくださり、ほんわか心が温まりました。」     「父の遺影になった元の写真は、父と孫のツーショットから作られたもの。その元の写真をカラーコピーしてくださり、メモリアルコーナーに飾ってくださった。とても嬉しく思いました。」     「亡母の遺影を選んでいた時、登山が好きだった母のために別途、山の景色のスナップ写真を用意して祭壇に置いてくださいました。」       全国儀式サービスでは、お客様にご満足いただける約500社の葬儀社をご紹介しています。24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。     全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する  

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葬儀の準備

2023年 07月 05日(水)

お布施の準備-意味や相場、書き方・入れ方・渡し方をまとめて紹介

2023年12月19日更新。葬儀や法要の際、お寺への謝礼を金銭でお渡しすることや、「お布施」という言葉はご存知だと思います。しかし、金額の決め方や渡し方の作法はわからないという方が多いのではないでしょうか。本記事では、初めての方でもきちんとお布施をお渡しできるように、◯お布施の意味◯金額の相場◯準備方法◯具体的な渡し方などをご説明します。お金に関することは何かと気遣いを要するものです。お寺と良好な関係を築くためにも、決まりごとやマナーを押さえて、準備しましょう。         【もくじ】 1.お布施とは  1-1お布施の意味  1-2神道・キリスト教の場合   2.お布施の種類  2-1お布施として渡すもの  2-2状況によって渡すもの   3.お布施の金額相場  3-1通夜・葬儀  3-2法要  3-3状況によって渡すもの  3-4補足:お布施でダメな金額はある?   4.お布施で準備するもの  4-1準備物の一覧  4-2封筒の選び方   5.お布施(封筒)の書き方  5-1奉書紙の場合  5-2封筒の場合  5-3補足:状況によって渡すもの   6.お布施の入れ方・包み方  6-1奉書紙と半紙の包み方  6-2封筒へのお札の入れ方  6-3袱紗を使ったお布施の包み方   7.お布施の渡し方  7-1渡すタイミング  7-2渡し方   8.よくある質問   9.まとめ:お布施はマナーを守り、感謝の気持ちをこめてお渡ししましょう   10.お客様の声         1.お布施とは   1-1お布施の意味 「お布施」の読み方は「おふせ」です。葬儀や法要などでお世話になった僧侶・お寺に対し、お礼と感謝の気持ちでお渡しする金銭のことをいいます。   <本来のお布施とは> 仏教の教えにおける「布施」とは、「人に施しを与えること」です。布施には、「金品の施し」を意味する「財施(ざいせ)」があります。一般的には、僧侶・お寺へお渡しする財施(特に金銭)を「お布施」と呼ぶようになっています。         1-2神道・キリスト教の場合 「お布施」は仏式用語ですので、神道・キリスト教では使用しません。宗教者への謝礼は、以下の名目でお渡しします。◯神道:「御祭祀料」「御祈祷料」「御礼」◯キリスト教:「献金」「御花料」「御礼」   もくじに戻る             2.お布施の種類   2-1お布施として渡すもの 大きく分けて、次の二つに対してお礼をします。   <読経> ◯通夜・葬儀◯四十九日、初盆、一周忌などの法要◯新しい位牌や仏壇、墓石の開眼供養(かいげんくよう)など、お経を読んでいただいた時です。       <戒名> 戒名を授かった場合です。戒名は生前に授かることもできますが、多くは葬儀の時です。この場合、読経のお礼と分けずに一括して「お布施」としてお渡しすることが多いようです。       <補足:呼び方に注意> 読経や戒名は、商品やサービスではありません。「読経料」「戒名料」のように、対価であるかのような呼び方は適切でない、とお考えのお寺もありますので、表現に注意しましょう。         2-2状況によって渡すもの 正しくは「お布施」ではありませんが、お渡しする金銭には以下のものがあります。   <御車代:おくるまだい> 御車料(おくるまりょう)と呼ぶこともあります。葬儀または法要の場所まで足を運んでいただいた交通費としてお渡しするものです。家族・親族が送迎したり、タクシーの手配をしたりする場合、お渡しする必要はありません。       <御膳料:おぜんりょう> 葬儀または法要後の会食に僧侶が参加されない場合、食事の代わりにお渡しするものです。会食を行わず、折詰の料理をお渡しする場合、御膳料は不要です。       <式場使用料> お寺を借りて葬儀や法要を行った場合の場所代です。   もくじに戻る             3.お布施の金額相場   3-1通夜・葬儀 <金額は相談する> ◯菩提寺がある場合、菩提寺に金額をご相談します。もしくは、同じ菩提寺にお墓を持つ親戚や、檀家総代に訊くのもよいでしょう。◯菩提寺がなく、葬儀社に手配を依頼したお寺の場合、葬儀社に相談します。       <金額の相場> 前述の通り、読経と戒名のお礼を区別せず、まとめて「お布施」としてお渡しすることが多いようです。このため、金額は戒名の位(ランク)の他、宗派や地域などによって大きく変わります。一例として、関東地方における戒名の違いによるお布施の相場は下記の通りです。◯院居士・院大姉 100万円以上◯居士・大姉 50万円前後◯信士・信女 30万円前後※戒名について詳しくは戒名とは|いつまでにどうやって付けてもらう?意味や構成、宗派ごとの違いも紹介を参照してください。       <初七日法要のお布施も含む> 昨今、葬儀・告別式当日に初七日法要も行うことが一般的になってきました。このため、初七日法要のお布施も含めた金額でお渡しすることが増えています。         3-2法要 お布施の金額は、宗派や地域、お寺との関係などにより大きく異なります。もし、あまりにも地域の相場からかけ離れた金額にした場合、菩提寺と他の檀家との関係に支障を来たすおそれがあります。そのような事態を避けるため、金額はお寺に相談しましょう。一般的には以下の金額が相場といわれています。   <忌日法要・回忌法要> ◯初七日法要   3万円程度◯四十九日法要  3万円~5万円◯一周忌法要   3万円~5万円◯三回忌法要以降 1万円~5万円       <その他> ◯納骨式        1万円~5万円◯初盆(新盆)     3万円~5万円◯翌年以降のお盆    5千円~2万円◯位牌、仏壇の開眼供養 1万円~5万円◯お墓の開眼供養    3万円~5万円       ※補足:例えば四十九日法要の際に、納骨式や開眼供養も行うなど、複数の仏事を依頼する場合は、それぞれにお布施が必要となります。ただし、仏事ごとの金額を合計するのではなく、一式として相応の金額をお渡しすることが多いようです。詳しくは、菩提寺か、菩提寺が同じ親戚、檀家総代に確認するとよいでしょう。         3-3状況によって渡すもの <御車代> 近郊であれば、5千円~1万円ぐらいが相場です。遠方から来ていただいた場合は、それに見合う金額にします。       <御膳料> 5千円~1万円ぐらいが目安です。※補足:僧侶が複数名の場合、御車代、御膳料は人数分の金額を用意し、全員分を一つの袋に入れます。       <式場使用料> お寺に相談してください。         3-4補足:お布施でダメな金額はある? 一般的に祝儀や香典では、偶数(割り切れる)、「4・9」(死・苦を連想させる)を忌み数として避ける慣習があります。お布施は感謝を伝えるものですので、これには該当しませんが、気になる方は避けるとよいでしょう。   もくじに戻る             4.お布施で準備するもの   4-1準備物の一覧 ◯お金◯奉書紙(ほうしょし)か封筒◯筆か筆ペン ◯袱紗(ふくさ)か切手盆(きってぼん)       <お金> 弔事では新札を避けますが、お布施は感謝の気持ちを伝えるものですので、新札でも構いません。汚れや傷みのひどいものは失礼にあたりますので使用を控えましょう。       <奉書紙か封筒> 「奉書紙」もしくは「封筒」にお金を入れてお渡しします。詳しくは4-2封筒の選び方を参照してください。       <筆か筆ペン> 薄墨ではなく、濃墨を使用します。ボールペンやサインペンは避けます。       <袱紗か切手盆> お布施を直接手渡しすることは失礼にあたりますので、袱紗か切手盆を使用します。◯袱紗お金が入った金封を渡す時に使う小さな風呂敷です。台付きのものや金封タイプのものもあります。◯切手盆金品を渡す時に使用する小さなお盆です。         4-2封筒の選び方 お布施を入れる袋は、次のいずれかです。   <奉書紙(ほうしょし、ほうしょがみ)> 奉書紙とは、白い厚手の和紙のことです。半紙でお札を包んで「中包み(内包み)」を作り、それを奉書紙でくるんだものは「外包み(上包み)」といいます。最近では、内包み用の封筒と、折りたたまれた外包みがセットになっているものが販売されており、便利です。       <封筒> 無地の白封筒です。◯郵便番号欄なしで、厚手のものを選びます。◯二重封筒は「不幸が重なる」を想起させますので避けます(別の封筒を使った中袋も不要)。◯葬儀の時は、葬儀社が用意してくれる場合もありますので確認してみましょう。       <不祝儀袋> 不祝儀袋は本来、お渡しする方にご不幸があった場合に使用するものですので、お布施を不祝儀袋に入れるのは失礼にあたる、とされています。しかし、文房具屋などには「御布施」と印刷された不祝儀袋も販売されています。もし不祝儀袋を使用する場合は、結び切りの白黒または銀の水引が一般的です(関西以西では黄白も使用)。   もくじに戻る             5.お布施(封筒)の書き方 奉書紙か縦長の封筒を使用しますので、すべて、縦書きで記載します。   5-1奉書紙の場合 <中包みの書き方> ■表側 ◯中央上:金額◯金額は「金××円也」と記載。金額の漢数字は旧字体。   ■裏側 ◯左下:郵便番号・住所・喪主の名前   ■参考:漢数字「一~十、千、万」の旧字体 一→壱二→弐三→参五→伍十→拾千→仟万→萬(四、六~九は新字体と同じ)       <外包みの書き方> ■表側 ◯中央上:御布施   ■裏側 (記載事項なし)         5-2封筒の場合 ■表側 ◯中央上:御布施◯中央下:喪主の氏名または苗字(○○家)   ■裏側 ◯左下:郵便番号・住所・金額         5-3補足:状況によって渡すもの 「御車代」「御膳料」「式場使用料」は、別々の封筒を用意し、名目を表書きします。その他の記載方法は、お布施と同じです。以下、封筒を使う場合の記載例です。   ○御車代   ○御膳料   ○式場使用料   もくじに戻る             6.お布施の入れ方・包み方   6-1奉書紙と半紙の包み方 まず、お札を中包みしてから、外包みをします。   <中包み> ①すべてのお札の向きを揃えます。②半紙を広げます。③お札の肖像画が上部になるように置きます。④半紙を折りたたみます。       <外包み> ①奉書紙の裏面(ざらざらした面)を拡げます(つるっとした方が表面)。②中包みの表面上部が上になるように置きます。③奉書紙を左、右、下、上の順に折りたたみます。         6-2封筒へのお札の入れ方 ①すべてのお札の向きを揃えます。②お札の肖像画が、封筒の表面の上部になるようにして入れます。         6-3袱紗を使ったお布施の包み方 お布施の準備が整ったら、袱紗で包むか、切手盆に載せます。いずれを使用しても構いませんが、切手盆ならお布施を載せるだけですので、袱紗よりも扱いやすいでしょう。葬儀の際は、葬儀社が切手盆を用意してくれることもありますので、確認してみましょう。ここでは、袱紗を使った包み方を説明します。   <風呂敷タイプ> ※留め具の付いた「爪付き」を例にします。   ①爪の部分が左にくるように袱紗を菱形に広げます。②お布施の表側上部を上にし、中心からやや右に置きます(台付き袱紗の場合は、台の上に置きます)。   ③「左開き(左が上)」となるように、右、下、上の順にたたみます。   ④袱紗の左を折り、端を裏側に回し、爪を留めます。   ※補足:台付き袱紗の場合、台の色が慶弔で異なる場合は、弔事用を表面にします。       <金封タイプ> ①袱紗の向きを、右側がポケット、左側を蓋にします。②お布施の表側上部を上にして、ポケットに挟みます。   もくじに戻る             7.お布施の渡し方   7-1渡すタイミング <通夜・葬儀の場合> 通夜や葬儀の開式前が多いようですが、式終了後にお渡しするケースや、葬儀の翌日以降、お寺へお礼に伺い、その時にお渡しすることもあります。       <法要の場合> 法要が始まる前か後のご挨拶時がよいでしょう。         7-2渡し方 <誰が渡すか?> ■通夜・葬儀の場合 「葬儀費用を負担する人」を「施主(せしゅ)」といい、本来は施主からのお渡しとなります。一般的には「遺族の代表」である「喪主」と施主は同じ方が務められることが多いですが、喪主と施主が異なる場合は、どちらからお渡ししても問題ありません。   ■法要 これといった決まりはありませんが、遺族の代表者からお渡しします。       <お布施の向きと重ね方> 御車代や御膳料と一緒に渡す場合は、お布施を一番上にして重ね、向きを揃えます。       <手順> ■袱紗を使用する場合 ①あらかじめ袱紗でお布施を包んでおき、持参します。②僧侶の前で、正座をして姿勢を正します。③挨拶をします。④僧侶の前で袱紗を開き、僧侶から見て表書きが正面になるように、右回りで袱紗の向きを変えます(お布施を回さない)。⑤袱紗を両手で差し出してお渡しします(台付き袱紗の場合は、台を外さない)。⑥僧侶がお布施を受け取られたら、袱紗を戻します。   ■切手盆を使用する場合 お布施を切手盆の上に載せて持参します。お渡しの手順は、袱紗と同じです。       <渡す際の言葉・挨拶> ■式・法要前 「この度の葬儀(法要)では、お世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。」   ■式・法要後 「本日はお勤めいただきありがとうございました。」など。   もくじに戻る             8.よくある質問 Q:お布施とお車代を別々にせず、一つに包んでもよいのでしょうか? A:別々にしなければならない決まりはありませんが、分けて包む方が丁寧でしょう。         Q:お布施は、相続税の控除対象になりますか? A:葬儀のお布施は控除対象ですが、法要のお布施(初七日法要も含む)は対象外です。この他にも控除対象になるもの、ならないものがあり、相続に関する手続は専門家にお任せした方が安心です。全国儀式サービスでは、相続に特化した専門家によるサポートをご提供しております。詳しくは家族のための相続手続をご参照ください。   もくじに戻る             9.まとめ:お布施はマナーを守り、感謝の気持ちをこめてお渡ししましょう ここまででお布施の意味、準備の仕方、渡し方などご理解いただけたと思います。とはいえ、葬儀で初めてお布施を渡す際には、やはり戸惑ったり緊張したりするかもしれません。そのような時、葬儀社からのきめ細かいフォローがあると安心です。全国儀式サービスでは、地元の慣習やお寺に詳しく、実績と信頼のある葬儀社をご紹介しております。お客様から葬儀社に対する感謝の声を多数いただいておりますので、以下に一部をご紹介いたします。   もくじに戻る             10.お客様の声 ※お客様アンケートからの抜粋です(読みやすくするため、一部表現を加筆・変更しています)。     「細かなことでも丁寧に教えてくれました。お布施を渡すタイミングを前もって教えてくれていましたが、当日良いタイミングで声を掛けてくれて、住職の所まで連れて行ってくれました」     「お寺のお布施に対する考え方や金額等、丁寧に教えていただきました」     「全日程すべてにおいて懇切丁寧に手配と説明してくださって、喪主他、一同感謝しております。お布施関連は、皆知識がなく、とても助けていただきました」     「お布施の準備にアドバイスをしてもらい、袋の手配や代筆をしてもらい助かりました」       全国儀式サービスでは、お客様にご満足いただける約500社の葬儀社をご紹介しています。24時間365日、葬儀のご依頼・ご相談を受け付けております。早朝・深夜、祝日・連休・年末年始も、気兼ねなくご連絡ください。     全国儀式サービス コールセンター■お電話0120-491-499(通話料・相談料・紹介料、無料)■メールお問い合わせページから相談する  

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